北陸を旅して、かぶら寿司を美味しいと思った方に手軽な市販の鯖(さば)を使ってぜひ作っていただきたいです。
地元でもかぶら寿司は市販のものを買うことが多くなったようですが、意外と簡単にできて本当に美味しいのでぜひ気負わずに挑戦してください。
鰤(ぶり)の塩漬けの代わりに塩鯖を使うことは地元でもよくあり、市販の塩さばでもよいのです。
かぶらを塩漬け→糀の仕込み→本漬け の順で作ります。
糀を仕込むときの温度や発酵時間はあくまで目安ですので気楽にやりましょう。
歯切れのよい食感が持ち味ですので、かぶらの筋はきれいに取り除きます。
かぶらを最初からいちょう形に切るやり方をご紹介していますが、鯖が足りなくなってもかぶらだけでじゅうぶん美味しいので、はさんでいないものがあっても面白いと思います。
いただくときにしょうゆをほんの少し垂らすと麹(糀・こうじ)のほのかな甘みと酸味が引き立ちます。
そのままかぶりついてもよし、おせち料理に出すときは切って鯖のピンク色の断面を見せてもきれいです。
材料
かぶら(大:直径15センチほど) 3個
粗塩 かぶの重さの3% ・・・(かぶらの正味(皮をむいたあと)約2.5㎏なら塩は75g)
米糀(乾燥) 400g ・・・麹(こうじ)とも書きます(お店で探すときに参考に)
米 1.5合
水 3合
塩鯖 1尾 ・・・小さく切ってあるものを使ってもよいでしょう
にんじん 1本
赤とうがらし 3本
作り方
- かぶらの塩漬けを作ります。
かぶらは縦4等分に切ってから上下を切り落として皮をむきます。
横に1.5センチ幅に切り、扇形になったものを片側から深めに切込みをいれます。
漬物容器の底に粗塩をしき、かぶらを並べます。
塩、かぶらの順に重ねて上からラップをかけ重石をのせふたをして2~3日間おきます。
ポイント
大きいかぶらは皮のそばに固くて黄色い繊維が見えます。
これが残っていると口触りがよくないので思い切ってきれいに取り除きます。
塩は一番上が多めになるようにふりましょう。
- 糀を仕込みます。
米に対し倍量ほどの水を加えて炊飯器で通常通りに炊きます。
炊き上がったら保温のスイッチは切り、蓋を開けて粗熱が取れるまで(60度ほどまで)冷まします。
米糀をほぐしながら加えて混ぜ、蓋をして4~5時間以上おいて発酵させます。
ポイント
炊飯器の保温機能は温度が高すぎる場合があるのでスイッチは切って蓋をします。
水加減はお好みですが、出来上がりが多少固めでも漬けている間にかぶらから水分が出てちょうどよくなります。
- 本漬けです。
にんじんは皮をむいてしりしり器でおろします。
塩鯖は皮を取り除いて7~8ミリ幅の削ぎ切りにします。(骨があれば取り除きます)
塩漬けしたかぶらの水を捨てざるにあげて水気をきります。
漬物容器をきれいに洗い水気をふいて底に糀をしきます。
かぶらに塩鯖をはさんでしきつめていきます。
糀をしいて、にんじんをぱらぱらとのせます。
かぶらに鯖をはさんでしく→にんじんと糀をのせる、を繰り返します。
赤とうがらしをのせます。
最後にラップでかぶらの上を直接覆い、ほこりが入らないよう容器のへりにラップをかませてふたをします。
涼しい場所において1週間ほどおいたら食べられます。
ポイント
鯖の皮は尾の方から切り目を入れて引っ張るようにして取り除きます。
にんじんはあらかじめ糀と混ぜておいてもかまいません。
水気が出るので上の方に糀を多めにのせるようにしましょう。